はじめに
C言語のコンパイラにもいくつか種類がありますが、
gcc は Linux の標準的なC++コンパイラとなります。
WSLを使えば、マイクロソフト製品のみで完結します。
事前準備
環境構築にあたり、
1. Microsoftストア版 Ubuntu / WSL(Windows Subsystem for Linux)の導入
2. プログラミング環境「VSCode」のインストール
を事前に実施してください。
【準備1】コンパイラを用意する
sudo apt install build-essential -y
以上です。ちゃんと入ったか確認。
gcc --version
【準備2】VSCodeの環境を作る
プログラミングの作業場所を用意する
Windows上の好きな場所に「C++」フォルダを作成します。
(例) D:\C++
VSCode で作業フォルダを開く
VSCodeのメニューから [ファイル] → [フォルダーを開く] を選び、
先程の D:\C++
を「フォルダーを選択」で開きます。
プログラム「HelloWorld.c」を作成する
左ペイン「C++」フォルダーの右側にある「新しいファイル」から
ファイルを作成し、名前を「HelloWorld.c」とします。
「HelloWorld!」と表示する簡単なプログラムを書く
下記コードをコピーし、HelloWorld.cに貼り付け、保存してください。
#include <stdio.h>
void main()
{
printf("Hello, World.\n");
}
【準備3】VSCodeのターミナル上でコンパイルする
VSCode で Ubuntu のコマンドを実行できるように設定します。
1. VSCodeを起動
2. メニューから [ファイル] → [基本設定] → [設定] を開く
3. 「ワークスペース」を選んでから、画面右上の{}アイコンをクリック
「settings.json」が開きますので、下記の行を追加し、保存してください。
"terminal.integrated.shell.windows": "C:/Windows/System32/wsl.exe"
間違えるとVSCodeが正しく起動しなくなる可能性があります。
間違えた場合は、以下の場所からファイルを直接修正してください。
(例)D:\C++\.vscode\settings.json
VSCodeのターミナル画面を開く
キーボードの「Ctrl+@」キーでターミナルを開きます。
初期値が「1:Powershell」になっています。
隣の「+」ボタンを押すと「wsl」が追加、切り替わります。
コンパイルと実行
コンパイルコマンド
ターミナルで下記のコマンドを実行すると、「hello.exe」をいうプログラムが作成されます。
gcc -o hello.exe HelloWorld.c
[説明]
- 「gcc」→ 準備1でインストールしたコンパイラ
- 「-o hello.exe」→ 出力ファイル名の指定
- 「HelloWorld.c」→ C言語のプログラムコード
プログラムの実行
同じく VCCode のターミナルから下記コマンドでプログラムが実行されます。
./hello.exe
[説明]
Linuxでは、プログラム実行時に必ずフォルダパス「./」が必要になります。
ターミナルに「Hello, World. 」と表示されれば成功です。
以降は、
の繰り返しとなります。
参考1
Ubuntuから見た場合、Winodws上のファイルは「/mnt」配下になります。
(例)
Cドライブの場合 → /mnt/c
Dドライブの場合 → /mnt/d
参考2
Ubuntu上でフォルダ移動が面倒な場合、ショートカット作成可能が有効です。
Linuxでのショートカット作成は「ln」コマンドを使います。
ショートカットを作成したい場所に移動し、ショートカット先を指定します。
(例:C:\Users\haruki\Desktop
へのショートカットを作成する場合)
ln -s /mnt/c/Users/haruki/Desktop
ショートカットを削除したい場合は「unlink」コマンドを使用します。
unlink Desktop_Shortcut
以上。